固定資産評価用語辞典
市街地宅地評価法を適用している地区の画地(又は筆)の評点(価格)は、画地条件による土地価格の影響の程度を下記の附表に掲げる補正率に基づいて加減して評定する。さらに、宅地の状況に応じ、必要があるときは「画地計算法」の附表等について所要の補正をして、これを適用することができるとしている。
附表1 奥行価格補正率表
附表2 側方路線影響加算率表
附表3 二方路線影響加算率表
附表4 不整形地補正率表
附表5 間口狭小補正率表
附表6 奥行長大補正率表
附表7 がけ地補正率表
附表8 奥行価格補正率表(経過措置関係)
附表9 通路開設補正率表
各筆の宅地の評点数は、一画地の宅地ごとに画地計算法を適用して求めるものとする。この場合において、一画地は、原則として、土地課税台帳又は土地補充課税台帳に登録された一筆の宅地によるものとする。ただし、一筆の宅地又は隣接する二筆以上の宅地について、その形状、利用状況等からみて、これを一体となしていると認められる部分に区分し、又はこれらを合わせる必要がある場合においては、その一体をなしている部分の宅地ごとに一画地とする。
なお、画地の地形及び実際の利用状況から見て一体をなしている認められる宅地について評価の均衡上必要があるときは、筆界の如何にかかわらずその一体をなすと認められる範囲をもって一画地とすることができる。
市街地宅地評価法で区分される用途地区の一つ。主として家内工業者の居住する地区をいい、おおむね都市計画法で規定する準工業地域、第一種住居地域、第二種住居地域または準住居地域内で、主として家内工業を営む建物の敷地が300m2程度までの工場が集中している地区をいう。
観光地区は、一般の商業地区と異なり、主に名所・史跡、温泉街等の観光施設を中心に形成される、商店街(土産物店等)・旅館街等である。
固定資産評価基準では、第2章第3節において温泉街地区、門前仲見世地区、名勝地区、海水浴場地区を例示している。
指定市の長は、市街地宅地評価法を適用して各筆の宅地の評点数を付設している場合にあっては最高の路線価を付設した街路に沿接する標準宅地を、「その他の宅地評価法」のみを適用して各筆の宅地の評点数を付設している場合にあっては、単位地積当たりの適正な時価が最高である標準宅地を、基準宅地として選定するものとする。
基準年度とは、地方税法第341条に定められており、「昭和31年度及び昭和33年度並びに昭和33年度から起算して3年度又は3の倍数の年度を経過したごとの年度をいう」。平成への改元以降は、平成元年度及び3の倍数の年度(平成3年度、平成6年度、・・・平成18年度・・・)が該当する。
土地及び家屋の価格については、地方税法第349条により、基準年度に評価替えを行い、原則として、土地の地目の変換や家屋の改築又は損壊等などの特別の事情がない限り、3年間(次の基準年度まで)据え置かれる。ただし、土地(宅地)については、平成9年度より、地価下落地域における土地の評価額の修正措置がとられている。
なお、償却資産の価格については、毎年度評価替えが行われる。
減免とは、市町村が法令又は条例の定めるところによって課税権を行使したものについて、天災その他特別の事情により、市町村の条例の定めるところによって、その税額の全部又は一部を免除することをいう。
減免は、徴収猶予、納期限の延長等によっても到底納税が困難であると認められるような担税力の薄弱な者等に対する救済措置として設けられている。
地方税法では次のとおり定められている。
(固定資産税の減免)
第三百六十七条 市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の条例の定めるところにより、固定資産税を減免することができる。
減免、非課税、課税免除の違いについては以下のとおり。
減免は、法律及び条例の定めるところによって課税権を行使した後、納税者の申請によって、その税額の全部又は一部を免除するもの。非課税は、地方団体の課税が法律上禁止され、当初から課税権を行使することができないとされているもの。課税免除は、地方団体の課税が法律上禁止されておらず、また、本来課税の対象となるものであるが、公益上等の事由により、地方団体自らが課税権を行使しないもの。
減免と類似の措置として、市町村の工場誘致条例になどにおいて、工場の設置後3年間、あるいは5年間、固定資産税を3割軽減するとか、5割軽減するとか、あるいは全免するとかの例がみられる。この軽減措置は、納税者の担税能力によって行う減免の措置とは異なり、市町村が公益上その他の事由により行う課税免除又は不均一課税の措置といわれるものであり、その趣旨での条例の規定または議会の議決を必要とする。
敷地が広大で、かつ、平均的にみて、一般住宅よりも多額の建築費を要する住宅の宅地が連続集中している地区をいう。対外的にはステイタスシンボル(威信財)としての機能を持つ。しかし、近年、かっての様相を保持している地区は少なくなり、マンション等の高層化若しくは例えばブディック系の店舗や個人事務所が混在する地区に変貌している地区もある。
主として工業用宅地が連続している地区
固定資産評価基準では、第2章第3節において、工場敷地の規模、工場の種類等に応じて、工業地区を大工場地区、中小工場地区、家内工業地区に細区分される。
都市内の容積率が高い地区(主として都市計画法に定める商業地域内で概ね容積率700%以上の地域)にあって、銀行、商社等の高層(主として8階建以上)の大型のオフィスビル、店舗が街区を形成し、かつ敷地規模が大きい地区をいう。
大都市にあっては都心又は副都心、地方都市にあっては都心地域、小都市にあっては中心地域等容積率の高い地区(都市計画法に定める商業地域内で概ね容積率600%以上の地域)にあって、中高層(主として6階建以上)の百貨店、専門店舗、金融機関等が連たんする高度小売り商業地区、あるいは中高層の事務所が連たんする高度業務地区をいう。
雑種地とは、田、畑、宅地、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野以外の土地をいう。したがって、雑種地に包含される土地は、野球場、運動場、変電所敷地等のようにその現況が比較的宅地に類似するものから、不毛地、砂地、土取場跡等のように原野的なものに至るまで多岐にわたる。
雑種地はその利用状況に応じて、固定資産評価基準第1章第10節において、次の分類によりその評価方法が規定されている。
- ゴルフ場等の用に供する土地
ゴルフ場、遊園地、運動場、野球場、競馬場及びその他これらに類似する施設の用に供する土地 - 鉄軌道用地
鉄軌道の用に供する土地 - その他の雑種地
鉄塔敷地、水路敷地及び稲干場、塚地、芝草地、不毛地、砂地、荒ぶ地、土取場跡、へい獣捨場等上記(1)、(2)以外の土地
市街化区域の雑種地は、特段の支障がない限り宅地としての利用が可能な土地であることが通例であるが、市街化調整区域の雑種地は宅地としての利用ができない土地であることが多いことから評価に当たっては留意すべきである。
街路ごとに当該街路に沿接する標準的な宅地の一平方メートル当たりの価格を表す路線価を付設し、この路線価に基づいて所定の「画地計算法」を適用し、各筆の評点数を求める方法である。市街地宅地評価法は作業上、(1)路線価の付設、(2)各画地の画地計算の2段階に分けられる。市街地宅地評価法は、比較的厳密な計算を行うことが必要と認められる、市街地的な形態を形成する地域にあって適用することが望ましいとされる。
「道府県庁所在の市及び東京都特別区」が固定資産評価基準では「指定市」といわれている。
提示平均価額は、各市町村の田、畑、宅地及び山林について、地目ごとの単位当たり平均価額として、次のとおり取り扱われている。
- 道府県庁所在の市及び東京都特別区にあっては、総務大臣が算定し、都道府県知事及び市町村に通知する。
- 指定市町村以外の市町村にあっては、指定市町村の提示平均価額を参考として都道府県知事が算定し、市町村長に通知する。
主として住宅用宅地が連続している地区
固定資産評価基準では、第2章第3節において、住宅の連たん度、敷地の規模等・用途の混在等に応じて、住宅地区を高級住宅地区、普通住宅地区、併用住宅地区に細区分している。
主要な街路は、区分した状況類似地域ごろに、次の条件に該当する街路を1ヶ所選定する。標準宅地は、主要な街路に沿接する宅地のうち奥行、間口、形状等からみて標準的と認められる画地である。
- 当該状況類似地域内において、価格事情および街路の状況等が標準的で宅地評価の指標となる街路。
- 地価公示法に基づく標準地および国土利用計画法に基づく都道府県基準地の所在する街路。
商業店舗の連続する地区である。
固定資産評価基準では、第2章第3節において、店舗の規模、連たん度、収益性等に応じて、商業地区を繁華街、高度商業地区(I、II)、普通商業地区に細区分している。
土地及び家屋の価格については、地方税法第349条により、基準年度に評価替えを行い、原則として、土地の地目の変換や家屋の改築又は損壊等などの特別の事情がない限り、3年間(次の基準年度まで)据え置かれる。ただし、土地(宅地)については、平成9年度より、地価下落地域における土地の評価額の修正措置がとられている。
なお、償却資産の価格については、毎年度評価替えが行われる。
正常価格とは、鑑定評価により求める価格の種類のひとつで、「市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいう(不動産鑑定評価基準)」。
当該市町村内の宅地の沿接する道路の状況、公共施設の接近の状況、家屋の粗密度その他宅地の利用状況がおおむね類似していると思われる地区を区分し、これらの地区ごとに選定した標準的な宅地の評点数に基づいて、所定の「宅地の比準表」を適用し、各筆の評点数を求める方法をいう。その他の宅地評価法は、主として市街地的形態を形成するに至らない地域にあって適用される。
その他の比準割合は、その他の宅地評価法における宅地の比準割合を構成する要素であり、固定資産評価基準別表第4附表1(経過措置たる附表2でも同内容)に「比準宅地又は標準宅地が角地、二方路線地等である場合、その沿接する道路の状況が相違する場合等で必要があるときは、その相違を考慮し、実情に応じ適宜比準割合を求めるものとする。」と定められている。








